
つみたてNISAをいざ始めようと思っても、数ある銘柄からどれに投資すればよいのかわかりづらいですよね?
この記事は、投資初心者向けにつみたてNISAの銘柄選定の基準を説明しており、最後まで読むことで次のことがわかります。
- つみたてNISAの銘柄選定で基準となるポイント
- なぜその基準が銘柄選定で重要なのか?
- つみたてNISAで買うべき銘柄
おすすめの銘柄は他の人の紹介しているものと同じですが、なぜそうなるのかを詳しく解説しています。

目次
つみたてNISAは20年に渡る長期投資

つみたてNISAは株式売却時に得られる利益に対する約20%の課税を免除するための制度です。
制度を最大限に活かすためには、購入した銘柄を20年近く保有し続けることで制度を最大限に活かすことができます。
理由としては、次のとおりです。
- つみたてNISAの税制優遇は売却時のみ有効(1度しか売れない)
- 株式から得られる利益は複利という形で年々増え続ける
- そのため制度上の保有上限である20年近くまで売却しない方が有利
そのため銘柄選定に失敗すると、銘柄の買い替えも出来ないため後悔することになります。

銘柄選定の重要なポイント

20年間保有し続ける銘柄の選定は、先人達の知恵に頼ることになります。
素人でもプロの投資家にかてるインデックス投資という手法が、リスクとリターンのバランスに優れた長期投資方法です。
インデックス投資における銘柄の選定基準は、次のようなポイントとなります。
- 複数の銘柄に「分散投資」されていること
- 手数料など「低コスト」の運用費であること
- 長期的に「右肩あがり」の銘柄であること
結論から先に言うと、この条件を満たす銘柄は「全世界株式」か「全米株式」となります。

3つのポイントを詳しく説明

「分散投資」「低コスト」「右肩あがり」が、なぜ重要なのか詳しく解説します。
分散投資は安全性を保つための手段
投資初心者の方のほとんどは、安全に運用したいと考えます。
次の2軸において分散投資をすることで、株式投資の安全性は高まります。
- 銘柄
- 時間
保有する銘柄数が多ければ多いほど、保有銘柄の不祥事や業績不振の影響が分散されます。
時間は株価の上下に左右されずに、平均的な株価を維持することができます。
いづれも大きく儲けることはできませんが、安全性はとても高いです。

低コスト運用で利益を最大化する
株式投資においては、売買手数料や銘柄の管理手数料などが発生します。
この手数料を極力小さく運用するのが、利益を最大化させるポイントです。
毎年1%の手数料と0.1%の手数料の銘柄を、同じ利回りで運用した場合の比較は次のとおりです。
年間40万円を年利7%で20年間運用した場合の資産額
- 1%の手数料=1519万円
- 0.1%の手数料=1682万円
長期投資は複利の効果が大きいので、たった1%でも20年続くと170万円も差異がでます。
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長期に渡り右肩あがりの銘柄を選ぶ
過去の実績を元に、長期に渡り右肩あがりの銘柄を選ぶのも安全に運用するための手段です。
理由としては、次のとおりです。
- 将来は予測できないため過去の実績を参考にする
- 暴落は必ず起こるため、過去に乗り越えている銘柄がよい
銘柄を分散しても市場全体の浮き沈みは避けることができません。
株式の未来は予測できないため、過去の実績を参考にすることは大切です。

つみたてNISAに適した銘柄はこの2つ

この3つの条件を満たす銘柄は次の2つです。
- 全世界株式
- 全米株式
株式投資というと特定企業への投資を思い浮かべる人が多いですが、つみたてNISAにおいては複数銘柄がパッケージングされたこの2つを選ぶのが主流です。
分散投資
銘柄名をみてわかるように、全世界または全米で時価総額の高い主要銘柄に分散されています。
銘柄も固定ではなく、業績のよい銘柄と悪い銘柄を定期的に入れ替えるため、安定した成長を見込むことができます。

低コスト
銘柄をパッケージングした商品は「投資信託」と呼ばれます。
投資信託を保有することで、信託報酬という運用管理費が発生します。
世界的にメジャーな運用会社が運用する銘柄は、多くの資金が集まるため信託報酬が低コストです。
内容はほとんど同じでも、運用会社により運用管理費が異なります。
効率よく利益を最大化させるためにも、運用管理費が安いものを選びましょう。

右肩あがり
全世界株式と全米株式は、20年で切り取ると必ずリターンがプラスになっています。
その20年の間に、世界恐慌やリーマンショックなどの大暴落があったとしてでもです。
過去実績を参考にすれば、大暴落が起きても安心して投資し続けることができます。

全世界株式と全米株式の具体的な銘柄は?

「分散」「低コスト」「右肩あがり」の3つの条件を満たす、おすすめの銘柄は次の4つです。
初心者は次の銘柄のいずれかを、毎月つみたてNISAにて購入すればよいです。
全米と全世界のどちらを選ぶかは好みによります。
EUや中国など幅広く投資したい場合は全世界、アップルやアマゾンなど世界的なハイテク企業の飛躍を期待するなら全米といった選び方になります。
全世界株式の約半分は全米株式がしめているため、結果としては大きく変わることはありません。

銘柄選定についての質問あれこれ

なぜ全世界株式か全米株式かは理解できたかと思いますが、さらに突っ込んだ内容を質問形式で説明していきます。
これを最後まで読むことで、銘柄選定のもやもやを晴らすことができます。
日本株ではダメなのか?
日本株はバブル崩壊から長期的な低迷が続いており、右肩さがりの状態が長く続いていました。
日本国民が使っている商品やサービスをみても、米国などの海外企業のものがほとんどです。
将来性もデフレや出生率の低下など、米国よりも成長性に乏しいという考えの方が強いです。

なぜ米国の成長性が期待できるのか?
多くの投資家が米国株に投資する米国株ブームが来ています。
なぜ、多くの人が米国株に魅了されるのか、次にまとめてみました。
- 今後も高い人口増加が見込まれている
- 世界のGDPの半分が米国企業
- アップル、グーグル、アマゾンなどのハイテク企業の将来性
- 企業運営が株主中心に考えられている
- 政治と株価の連動性が高い
これらの理由から、今後も成長性の高い市場と多くの投資家が考えています。

個別株投資じゃダメなのか?
株式投資と言えば、特定企業に投資する個別株投資の方が、初心者はイメージがわくと思います。
しかし、個別株投資は次の理由から、中上級者向けの投資方法となっています。
- 少ない銘柄への集中投資は損失を大きく出すリスクがある
- チャートをみたり決算資料を分析したりなど知識やスキルが必要となる
- 数ある銘柄から選定するだけでも膨大な時間を使う
一方、個別株投資をすることで、学習できる部分も多々あります。
個別株投資にも興味がある人は、リスクを抑えるため資産の10%以内て売買することをおすすめします。

つみたてNISAについての質問あれこれ

基本的に銘柄選定した後は、毎月定期的に積み立てるだけです。
とてもシンプルな投資法で深く考える必要はないのですが、よくある疑問についても解説します。
20年後にはどれくらいの資産額になるのか?
全世界または全米株式への投資による20年間の平均利回りは、4%~8%を期待することができます。
毎月の投資額と利回りのシミュレーションは次のとおりです。
つみたてNSAの投資上限金額が毎月3.3万円です。上限金額で20年間投資を続ければ1500万円前後の資産額が期待できます。

暴落が起きたらどうしたらよいの?
20年間投資をしていると、1~2度くらいの暴落は起こる可能性が高いです。一時的に資産の30%~50%減ることもあります。
そういう時はあわてずに、淡々と毎月の積立を続けてください。
次の資料は、1992年から25年間投資した場合のシミュレーションです。
asahi.com(https://www.asahi.com/ads/start/articles/00128/)
長期的に見ると大きな暴落でもその後は回復するため、あわてて売る必要はありません。

つみたてNISAの上限金額以上に投資したくなったら?
全世界株式や全米株式に追加投資したい場合は、つみたてNISAと同じ銘柄を通常枠で購入することができます。
税制優遇措置はありませんが、長期積立による複利の恩恵をうけることができます。
また、株式投資について勉強する余裕がある場合は、個別株にチャレンジしてもよいです。
つみたてNISAであればネット証券を選べば大きな差異はありません。
しかし、将来的に投資の幅を広げたいと考えている人は、対応メニューの多いSBI証券か楽天証券で口座開設することをおすすめします。
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まとめ
まだ投資をしたことがない人は、次の理由ではじめられない人が多いです。
- 損をするのが嫌だ
- はじめたとしても何に投資をすればいいかわからない
- 口座開設が面倒くさい
この記事では1と2を解決するために詳しく説明しています。
そして、3の口座開設については、手順をこちらのブログで詳しく解説しているので参考にしてみてください。
最短10分でつみたてNISAの口座開設をすることができます。
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